こんにちは、キャットシッターにゃんコロネです。
猫はお腹がデリケートな動物なので、便秘になることが多いです。
何日もうんちが出ないと心配になりますよね。
そこで、猫の便秘の対策や予防方法について紹介します。
猫のうんちが出ない!何日までなら大丈夫?
猫が便秘になったとき、何日までなら大丈夫なのか気になりますよね。1日2日くらいなら平気なのか、それとも病院に連れていくべきなのか。
目安としては、2日出なければ便秘だと判断をして、動物病院に連れていきます。
猫ちゃんは1日に1~2回のうんちをするので、しっかりキャットフードを食べているのに出ていないのなら身体が心配です。
「たまたまお腹の調子を壊して…」というケースも多いですが、猫ちゃんは病気や体調不良になりやすいです。
猫の便秘の日数の目安
1日:猫ちゃんの様子を見ます。
2日:便秘を疑い、早めに獣医さんに相談します。
3日以上:深刻さが高いので、猫ちゃんの身体の異変をチェックして、すぐに獣医さんに相談します。
たかが便秘だし…と思って放っておくと、思わぬ病気が隠れていることもあります。便秘対策をして、早急に獣医さんに相談することが飼い主さんのすべき大切な行動です。
おすすめ!
猫ちゃんのうんちの記録を付けておくと、便秘に気が付きやすいです。1日のうんちの回数、量、色、固さ、排便の時間などを残しておきましょう。
猫の便秘!うんちが出ない原因

まずは、猫が便秘になる原因から見ていきましょう。うんちが出ない理由をハッキリさせることで、予防と対策に繋がっていきます。
便が固くなっている
猫ちゃんの身体は健康でも、1日に摂取する水分が不足すると便が固くなります。すると腸内のすべりが悪くなるので、スムーズに排泄ができなくなるのです。
猫に必要な1日の水分量の目安
50~70(ml)×猫の体重
また、便を固くするのは水分が足りていないからだけではありません。猫ちゃんは定期的にペロペロとグルーミング(毛づくろい)をしていますよね。
飲み込んだ自分の体毛は、水分を吸収する性質を持っています。これも便を固くする原因になるので、便秘に繋がってしまいます。
排泄時にピキッと痛みを感じる
排泄の時にピキッとした鋭い痛みを感じて、うんちを我慢してしまう猫ちゃんもいます。よくトイレの中で鳴き声をあげるのなら、痛みを感じている可能性は高いです。
排泄の痛みを感じさせる代表的なものは、肛門嚢炎(こうもんのうえん)や腸内の炎症です。下のような症状が見られやすいので、猫ちゃんの様子を観察してみましょう。
- トイレに入ると痛々しく鳴き声を出す
- お尻周りを頻繁に舐めている
- お尻を引きずるように歩く
- 食欲が衰退してきて、元気をなくしている
ストレスによるもの
私たちもストレスを抱えると排泄に異変が現れやすいように、猫ちゃんも過剰なストレスで便秘になるケースもあります。
引っ越しや模様替えで部屋の雰囲気がガラッと変わった、同居猫を飼い始めた、静かで安心できる空間がないなど、猫のストレスになるものは多いです。
こちらの記事に猫のストレスになるもの、そしてストレスを感じている時に見せる行動をまとめているのでチェックしてみましょう。
腸閉塞や巨大結腸症などの病気
腸管の通路が塞がれたり、結腸が太くなり排泄できない大きな便が作られることにより便秘になることもあります。
異物を飲み込んだ、周辺の臓器が腸管をギュッと圧迫する、腸内の腫瘍などによって引き起こされます。
これが腸閉塞や巨大結腸症という病気です。
この2つの症状は、下記の獣医師が解説している記事が分かりやすいです。
▼腸閉塞について
https://nyanpedia.com/cat_sick5/
▼巨大結腸症について
https://nyanpedia.com/megacolon/
猫ちゃんの見た目や仕草にも現れてくるので、異変がないかを必ず確認して、早めに獣医さんに相談をしましょう。
- お腹がポコッと膨れている
- 飼い主さんに触られることを嫌がる
- 嘔吐することが増えた
- 元気がなく、食欲が減っている
- 水をたくさん飲むようになった
蠕動運動(ぜんどううんどう)が弱まっている
蠕動運動とは大腸がうんちを移動させるための運動で、快便の妨げになります。年齢による老化現象、食物繊維の不足、運動不足などによる筋力や筋肉の減少が原因です。
トイレ環境の変化によるもの
猫ちゃんにとってのトイレは神聖で特別なものです。次のようなものはうんちをしたくても我慢してしまい、便秘の原因になります。
- 今まで使っていたトイレを新調した
- 置き場所を変えた
- トイレが汚れている
- トイレの中でビックリさせられた経験がある
- 周囲の音がうるさくて安心して使えない
トイレ環境が気に入らず使ってくれないので、本当は排泄できるのに便秘と同じようなことになってしまいます。
今までのトイレに戻す、汚れがあれば掃除するなどで様子を見てみましょう。
毛玉や異物を飲み込んだことによるもの
長毛の猫であれば飲み込む毛の量が多いので、胃腸に溜まりやすいです。また、猫ちゃんは床に落ちているいろんなものに興味を持ち、とりあえず口に入れたがるタイプもいます。
飲み込んだ毛玉をうまく吐き出せない、異物を飲み込んで腸内に詰まってしまったなどが原因で便秘になってしまいます。
▼毛玉を吐かない猫へおすすめの記事
猫が毛玉を吐かない!正しい対策方法と吐けない原因>>
▼猫の誤飲対策におすすめの記事
猫の誤飲を防ぐ方法!自宅で簡単にできる対策方法>>
抗生物質などの薬剤によるもの
動物病院から処方される薬剤の副作用で便秘になることもあります。「医原性便秘」と呼ばれるもので、鎮痛剤、利尿剤、硫酸バリウムなどが便秘になりやすい代表的なものです。
他にも猫ちゃんに与えた薬や抗生物質があるのなら、獣医さんに相談をして支持を仰ぎましょう。
親からの遺伝によるもの
例えばマンクスという品種は、もともと尻尾がないので尾椎(びつい)や腰椎(ようつい)が変形しやすいです。すると、うんちのときに力が入れにくいので、便秘になってしまうのです。
マンクスの血を受け継ぐ尻尾が短いタイプのキムリックという品種も同じです。この遺伝的な要素を受け継いでいる子供の猫ちゃんも、便秘になりやすくなります。
猫の便秘の症状について

猫が便秘になったときには、次のような症状が見られます。
- うさぎのようなコロコロ便をする
- 細長くて絞ったような便をする
- 1日にトイレに何回も行くが、うんちをしていない
- お腹にしこりができて、ハリが出る
- お腹に触れようとすると、猫ちゃんに怒られる
- 食欲不振や嘔吐をするようになり、元気をなくす
うんちの色、形、固さ
全く出ないものだけが便秘ではなく、うんちはしているけどウサギのようにコロコロした少ない便、細長くて絞ったように出てくるものがあります。
普通はチョコレートのような茶色ですが、病的な便秘は黒っぽくなることがあります。
固さについては正常なうんちの場合は、弾力があって粘土のような感じなのですが、水分不足などの影響で固くなることが多いです。
奇異性下痢という水分量の多いうんちが出るのも、便秘の中に含まれます。猫ちゃんの腸内にある粘液などが、固くなった便をすり抜けて排出されたものです。
トイレに行く回数が増える
うんちをしたいという感覚はあっても、水分不足により便が固くて、腸内をスムーズに通過できません。そのために、トイレに行く回数が増えます。
また、猫トイレには入らなくても、周辺をウロウロしてまわることも。トイレに入ると、何とか頑張ってひねり出そうとする力む様子も見られます。
お腹が膨れて、ハリが出てくる
猫ちゃんが便秘になると身体の中には便が溜まったままになりますよね。すると、便やガスによってお腹が膨らみ、パンクするんじゃないかという状態になります。
しっかり飼い主さんになついた猫でも、お腹を触られることに拒否反応を示すのも特徴的です。
食欲不振や嘔吐をする
猫ちゃんが便秘になると、不要な老廃物を身体の中にずっと溜めている状態です。お腹も重たいし、腸内環境の悪化も招きます。
さらに腸内環境の悪化によって生み出された有毒物質が腸内に吸収され、それが身体中を巡ることにもなります。
これが体調不良やキャットフードへの食いつきを悪くしてしまいます。
また、本当は腸に流れるはずの胆汁が、逆流して胃の方に流れることがあります。これによって黄色っぽい嘔吐をすることもあるのです。
猫の便秘をスッキリ解消!病院でやることは?

「猫のうんちが出ない!」そんなときは自宅での予防や対策も大切ですが、まずは動物病院に連れていってあげることが大切です。
獣医さんはどんな解消法をやってくれるのかを紹介します。
猫ちゃんが病院に行くのを嫌がる場合は、こちらの記事を参考にしましょう。
まず1番にやってくれるのは触診で、どれくらいお腹の中に便が溜まっているのかを確認します。
これによって、おそらくですが次のやることが決まるのでしょう。緊急性の高いものなのか、それとも一時的なもので大きな心配はいらないものなのか。
緊急性が高ければ、下剤を処方してもらったり、浣腸で排便を促すといった具合です。また、症状によっては直接うんちをかき出すことが必要なこともあります。
また、必要に応じて消化器サポートのキャットフードを薦めてもらったり、便秘の原因が毛玉によるものなら、毛玉ケア用の餌をおすすめされたりです。
また、便秘の原因などによってレントゲンやエコー検査などが必要な場合も出てきます。高額な治療になるので、ペット保険なども入っておいた方が良いですね。
猫の便秘を対策!自宅でできる方法

猫ちゃんが便秘になるのはいろんな原因があります。そして病院に行く必要が出たりするので、飼い主さんとしては心配だし大変ですよね。
そこで、自宅でできる対策方法について紹介します。
水をしっかりと飲ませる
便が固くて腸内をスムーズに移動できないのなら、しっかりと水を飲ませることが第一に大切なことです。
キャットフードと一緒に必ず水も出す、いつでも水が飲めるように自動給水機を使うなどの対策で予防をしましょう。
どうしても猫ちゃんが水を飲まないのなら、飲ませる工夫をしてあげるのも飼い主さんの大事な役目になりますね。こちらの記事が水を飲まない猫ちゃんにおすすめです。
消化器サポートをするキャットフード
餌による対策や予防法は真っ先に思いつくもので、消化器をサポートする効果のあるキャットフードを食べさせるのもおすすめです。
有名なブランドで言えばロイヤルカナンやモグニャンなどの食物繊維のバランスが取れたものがあります。
食事療法の1つで、消化しやすい原料が使われているのでスッと便が排出されやすく、腸内環境までも整えるという特徴があります。
消化できなかったものを嘔吐することも減るし、便通も改善が期待できます。
サプリメントを使う
サプリメントを使って便秘対策をする方法もあります。これは主に腸内環境を整え、正常に機能するようにサポートすることによって便通を良くするものです。
猫ちゃんでも飲めるサプリで有名なものは、毎日爽快やプロキュアなどです。
食物繊維や乳酸菌など私たちにもなじみ深い成分が、猫ちゃんの便秘にも大活躍してくれます。
ツボ押しマッサージ
便秘の解消におすすめなのは、まずお腹をマッサージしてあげることです。猫ちゃんを仰向けに寝かせて、お腹に「の」の字を描くように手のひらで優しく撫でる感覚です。
予防としても猫ちゃんとのスキンシップにもおすすめなので、定期的にチャレンジしてみるといいです。私の愛猫ごま吉も喜んで受け入れてくれます。
便秘解消におすすめのツボ押しをするのも良い方法です。お腹の調子を整えたり、胃腸の働きを活発にする効果が期待できます。
- 尾端(びたん):尻尾の先端部分
- 次髎(じりょう):背中の真ん中よりやや下の部分
- 搶風(そうふう):前足の付け根部分
- 尾根(びこん):尻尾の付け根部分
- 天枢(てんすう):おへその両サイド部分
- 中脘(ちゅうかん):おへそとみぞおちの交差点部分
このツボを優しく押してあげましょう。うまく押せると猫ちゃんも気持ちが良い表情になってくれます。
ストレスを解消する
ストレス性の便秘が原因であれば真っ先にやるべきことは、その根源を断つことです。ストレスは神経系のバランスを乱し、お腹の調子も狂わせてしまいます。
猫がストレスフリーに暮らせるように、思いっきりはしゃげる空間、気持ちよく安らげる場所、トイレの環境を整備するなどの基本的なことで猫の便秘予防をしましょう。
また、運動不足によるものなら1日15分の軽い遊びを取り入れれば蠕動運動の働きも活発になりやすいです。しっかり動くことで内臓機能も正常に働くようになります。
浣腸をする
肛門から便秘解消に良いとされる薬や成分を注入することです。ただ、浣腸というのは医療行為の1つで、プロでないと難しいもの。
猫ちゃんの便秘対策の1つとして紹介しますが、どうしても解消されないときには、必ず獣医さんにやってもらいましょう。
オリーブオイルを使う
健康食品としても知られるオリーブオイルは、手軽にできる猫の便秘対策です。小さじ1/2杯を目安に与えましょう。
与え方は普段のキャットフードに混ぜるようにするのがおすすめです。猫ちゃんがそのままペロッと舐めるようであれば、それでも大丈夫です。
猫ちゃんの毛玉対策な方法として、こちらの記事に飲ませ方や分量、気を付けることを詳しくまとめているので参考にしましょう。
猫の毛玉対策にオリーブオイルやサラダ油は効果的?飲ませ方とは>>
オリーブオイル以外の猫の便秘に有効な食品
- サラダ油
- 無塩バターやマーガリン
- 粉寒天
これらを少量与えることによって、猫ちゃんの便秘対策にも効果を発揮してくれます。
整腸剤を使う
猫用に作られた整腸剤で、腸のはたらきを整えて便秘対策をすることができます。ただ、整腸剤は薬の一種なので、念のために獣医さんの指示に従うようにすることが大切です。
猫にも使える整腸剤
- 新ビオフェルミンS
- スッキリン
- ディアバスター錠
- ビオイムバスター錠
- ラクサペットジェル
注意点は必ずペット用に作られたものにすることです。私たちが服用するものでも効果が期待できるものがありますが、あくまで人の身体に合わせて作られています。
猫ちゃんには必ず猫用のものを使って、身体に配慮してあげましょう。
最後に
猫はお腹の調子を壊しやすいので、便秘の問題は飼い主さんの大きな悩みです。だから余計に普段からの予防が欠かせません。
猫の便秘の原因には、腸内の環境が悪化している、スムーズな便通が妨げられているなどがあります。1つだけではなく、複数の理由が重なり合っていることも多いです。
2日以上うんちが出ないのは危険なので、早めに獣医さんに症状を伝えることも忘れないようにしましょう。
大事な猫ちゃんの便秘をスッキリ解消させてお腹を軽くするために、できる対策はしっかりやっていきましょう。
- 愛猫の体臭でお部屋の臭いが気になる…
- 排泄物の臭いが部屋の中に充満…
- 発情期のスプレー行為で悪臭だらけ…
猫が舐めても安心安全な瞬間消臭スプレー「カンファペット」は、東京都から表彰を受けた特殊な技術で作られています。
猫にも人にも使えて、さらに除菌効果まで。食品の衛生管理にも使われる高い消臭力と安全性があるから、お部屋の中をずっと快適な空気に保てます。