猫が水を飲まない原因と対策!これって病気?水を飲ませる6つの方法

こんにちは、キャットシッターにゃんコロネです。

猫と暮らしていると、キャットフードは食べるのに水を飲まないという悩みを抱えることがあります。「どこか身体の具合が悪いのかな?」「もしかして病気なのかな?」など心配な気持ちになりますよね。

水を無理やり飲ませるのも良くないだろうし、どうしたらいいか困っている飼い主さんは多いもの。そこで、猫が水を飲まない原因と、上手に飲ませる方法について紹介します。

猫はもともと水をあまり飲まない

猫の祖先は、水がとても貴重な地域である砂漠の出身です。そのため、身体から水分の蒸発を防ぐために、汗も特定の部位からわずかにしか出ません。脱水症状を防ぐための身体の作りですね。

だから、自分の喉の渇きを感じる能力が私たちと比べても苦手。特に高齢になったシニア猫ほど水を飲まない傾向が高くなります。

ただ、身体に必要な水分が十分に足りているわけではないので、水を欲しないというのは身体に危険な状態なのです。

猫が水を飲まなくても平気なのは何日?

猫があまり水を飲まなくても、身体にとって大切なもの。水分が不足すれば脱水症状にもなるし、病気のリスクも高まります。平気な訳ではありませんが、1日全く水分を取らないと危険な状態です。

猫に必要な1日の水の量とは

指を立てる女性

猫の身体のためには、栄養を作るキャットフードはもちろん、水をしっかりと飲むことも大切です。ただ紹介したように猫は砂漠出身の動物。私たちのように1日に2リットルは飲んだ方が良いわけではありません。

猫が1日に必要な水分量の目安

50~70ml × 体重(kg)

どれくらいの水を1日に飲ませるべきなのかは、猫の身体の大きさや体重によって変わります。上の計算式でどれくらいの水を飲ませるべきかが分かるので、飼い主さんの愛猫に足りているかどうかを確認してみましょう。

例えば体重が3kgの猫だと、1日に150ml~210mlくらい水を飲めると理想的です。

必要以上に飲ませる必要はありませんが、しっかり水分を摂取することで、尿結石や脱水症状を予防できるのです。

脱水症状を起こしていないかをチェック

首や背中のお肉を軽くつまんで離してみましょう。その時にすぐに元に戻るのであれば大丈夫です。その他に、次のようなものも脱水症状の恐れがあるサインです。

  • 元気がなさそうに見える
  • 毛並みがボサボサ、毛割れになっている
  • 歯茎が乾燥している
  • 静かな場所にこもることが多い
  • 肉球や鼻の色がいつもと違って見える

猫が水を飲まない7つの原因

水を見つめる猫

キャットフードは食べるけど、水を飲まないというのには原因があります。どのような理由が考えられるのかを紹介します。

体調不良になっている

猫だって身体の調子を壊してしまうことがあります。いつもは水を飲むけれど、今日はあまり飲まないというのであれば、一時的に体調が悪くて気分的に飲みたくないということも。

  • キャットフードに手を付けない
  • 元気がなさそうに見える
  • うずくまっていることが多い
  • 目やに、鼻水、嘔吐などの症状がある
  • 下痢や軟便をしている

紹介したような症状が愛猫に見られるのなら、一時的なものの可能性もあります。ただ、身体の調子を壊しているので、獣医さんに相談をしましょう。

ウェットフードを主食にしている

ウェットフードにはたくさんの水分が含まれています。普段から食べさせているのであれば、十分に水分が取れているので、飲みたがらないことが多いです。

ただ、ウェットフードは総合栄養食のキャットフードではないので、栄養バランスが乱れがちです。できる限りドライタイプのものに切り替えて、食事と一緒に水を飲ませるようにしましょう。

飲み水が好みの味ではない

水には独特のカルキ臭がするものがあります。鼻が良く利く猫は、この臭いを敏感に感じ取ることができるのです。カルキ臭は猫が嫌がる匂いなので、これが原因になって水が飲めなくなっていることも。

水を飲む場所が少ない

意外と見落としがちですが、水の置き場所が少なくて飲むことができないケースもあるのです。できる限り猫が良く使っている部屋を中心に、お部屋に1つは水飲み場を用意するといいです。

また、水飲み場がとても寒いところ、暑いところにあるという場合も、その場所に行きたくないようになるので注意が必要です。

水を入れる容器に不満を持っている

猫は好みにうるさい動物なので、水を入れる容器が気に入らないということも考えられます。キャットフードは食べてくれるというのなら、器の違いを確認してみましょう。次のようなものがあると、水を飲みたがらなくなります。

  • ひげが容器に当たってストレスを感じる
  • 器の高さが足りず飲みにくい
  • 飲むたびに容器がぐらつく
  • 水の容器から嫌な臭いがする

また、成猫になった今でも子猫時代に使っていた水入れで飲ませようとすると、身体の大きさに合っていないので、使いたがらないのです。さらにシニア猫になると、容器の高さが合っていないケースが多いです。

猫が食べやすい食器の選び方を紹介した記事があるので、参考にしてみましょう。餌入れでも水入れでも同じことを気を付ける必要があるのです。

猫が食べやすい食器の選び方>>

寒くて水を我慢している

猫はとても寒がりな動物なので、真冬は水を飲む量が激減しやすいです。廊下などに水飲み場があると、暖房の暖かさを感じることができないので、水を飲まずに我慢することもあります。

なるべく水飲み場は普段、猫が生活するスペースに設置して、床にカーペットを敷くなどして寒くならないようにしましょう。

口の中に異変がある

水を飲むと染みて痛いなどの理由も考えられます。この場合は食欲も一緒に落とすケースが多いです。口内炎などで腫れたところがないかを確認してみましょう。

猫は水を飲まないと病気になる?

指を立てるナース

「放っておいても大丈夫かな?」と安易に考えがちですが、怖いのは脱水症状だけではありません。水分が不足することにより、発症しやすい病気もあるのです。ここでは、どんな病気になる可能性があるのかを紹介します。

尿石症

膀胱の中に尿石ができて、膀胱や尿道を傷つけてしまうもの。もちろん、血尿の原因となり、排泄の時に痛みを伴います。水分が不足すると、濃い濃度のおしっこが続くので、尿石症になりやすいのです。

膀胱炎

尿石症がさらに進行することで、膀胱炎につながります。膀胱が炎症を起こす病気で、血尿をはじめ、排泄時に激しい痛みがあります。トイレで明らかに苦しそうにしたり、激しく鳴き叫ぶことも。

猫も痛いのは嫌なので、この苦しみから逃げるようにおしっこを我慢するようになります。これが続いて、症状もどんどん悪化するように。

お腹付近に激痛が走るので、飼い主さんにさえお腹を触らせないようになってきます。早めに対策をしないと尿道閉塞にまで進行し、命を落とすこともあるほど危険なものです。

慢性腎不全

慢性腎不全は猫に付きまとう病気の1つで、水でおしっこのアンモニア濃度が薄まらないため、腎臓に過度な負担がかかって機能低下を招くのです。食欲みるみる減っていき、次第に元気をなくしていき、毛ヅヤも悪くなっていきます。

水を飲む量が少なければ、必ず適正量を飲ませるようにしましょう。紹介した病気はどれも早期発見が大切なので、定期的な健康診断も受けさせてあげて下さい。

猫に水を飲ませる6つの方法

水道水を飲む猫

紹介してきたように、水を飲む量が少ないと病気になってしまうことも。そうなってからでは遅いのです。早めの対策をして、必要な水分を摂取させてあげましょう。水を飲ませるために簡単にできる方法を紹介していきます。

水の置き場所を増やす

猫がどの部屋にいてもすぐに水が飲めるように、1か所だけではなく、いろんな部屋に設置しておきましょう。もちろん新鮮な水を用意しておきます。

特に高齢のシニア猫は、水を飲むために動くことも面倒に感じてしまいます。すぐ側にあれば、自然に飲む回数が増えるのです。

また、冬の季節は暖かい部屋から動きたくない猫はたくさんいます。寒い場所に設置するのではなく、暖房をつけることができる部屋に置くのも水を飲ませるポイントです。

<ポイント>

  1. 1部屋に1つの水飲み場を設置する
  2. 水は常に新鮮なものを準備する
  3. 暖かい場所で水が飲めるように配慮する
  4. 薄暗く狭い場所だと安心できるので水を飲みやすくなる

水を入れる容器を変える

紹介したように、水入れの器が悪いと飲んでくれません。ひげが当たらないように、広めのものを使いましょう。そうすればストレスを感じなくなるので、ペロペロすくい上げるように飲み始めることがあるのです。

また、容器の材質や色を変えるのも1つの方法です。猫の好みが強く出るところなので、プラスチック製、ガラス製、アルミ製などいろいろ試すのがいいです。

<ポイント>

  1. ひげが当たらないように広めの容器を使う
  2. 高さがあり、グラグラしないものを使う
  3. 餌入れと一緒になったものが良い
  4. 1匹の猫に対して1つの水入れを用意する

※餌入れとセットになった水入れは、食事の時間に一緒に水分が取れるのでベストな選択だと言えます。私たちと同じように、食べることと飲むことはセットにするようにしましょう。

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カルキ臭がしない水を飲ませる

猫が嫌いなカルキ臭がしない水を飲ませる対策の仕方もあります。やり方は3つに分けることができて、どれもお手軽。飼い主さんが試しやすいものを実践してみましょう。

カルキ臭を消す方法

1つ目がお水からカルキ臭を消すことです。方法は簡単で、水の中に竹炭や木炭を入れておくといいです。しばらく時間が経てば、カルキ臭が消えて随分と飲みやすくなるのです。また、一度沸騰させてから冷ますというやり方でもカルキ臭が消えます。

マタタビ水を飲ませる方法

猫と言えばマタタビを思い出す方も多いのではないでしょうか。Amazonや楽天で販売されていて、水が入った容器に数滴を垂らすだけ。

マタタビ好きの猫におすすめの方法で、食いつくように飲むことがあります。サプリメントのような働きも兼ねていて、猫が好きなハーブの香りが漂うので水分の補給を促してくれるのです。

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水に好きな味を付ける方法

猫によって好みが分かれる対策ですが、猫用のミルクを水に少量混ぜることで、味をごまかすやり方です。カルキ臭から香りが変わるので、今まで飲んでくれなかった猫でも食いつくようになる猫もいます。

ただ、注意点としてミルクには高いカロリーが含まれています。肥満にならないように、その分はキャットフードの量を調節しましょう。

キャットフードに水分を含ませる

猫の好みにも分かれるので試しにくい方法ですが、うまくいけば解決するケースが多いです。やり方はキャットフードに水を少しかけるだけ。こうすることによって、自然にご飯を食べるときに水を飲むことになるのです。

また、ササミのだし汁を冷ましてかけるのも1つの方法。私が遊びに行った猫カフェ「ねころび」では、この方法で水分補給もしっかりしていましたよ。

キャットフードで水分摂取の効率を高める方法

  1. ドライフードを主食として、ウェットフードを少し食べさせる
  2. 1回の食事量を減らして、回数を増やす

温かい水を飲ませる

猫は冷水よりも36~38℃くらいの人肌程度に温かい方が飲みやすく感じます。いつも冷たい水を用意しているのなら、一度温めてから少し冷ました状態で出すとペロペロと飲み始めることもあるのです。

レタスを少量食べさせる

猫の味覚の好みによりますが、味付けをしていないレタスを少量食べさせる方法もあります。95%が水分でできているので、水をあまり飲まない猫に適した食材です。

有毒となる成分も含まれておらず、身体に嬉しい栄養分も摂取できます。注意点として芯の部分は食べさせないように気を付けて、生の状態で週に1回程度を目安に与えてみましょう。

詳しく紹介した記事を書きましたので、こちらも参考にしてみましょう。

猫へのレタスの食べさせ方や栄養・効能のまとめ>>

猫の水の飲み方に注目して上手に飲ませる

蛇口の水を飲む猫

不思議なことに、水の飲み方は飼っている猫によって様々でバラエティに溢れています。明らかに変な飲み方をする個性が強い子もたくさんです。

だけど、水の飲み方は猫の好きにさせて大丈夫。お風呂場に溜まった水や洗面所、蛇口から流れる水をそのまま飲みたがることも。不衛生な状態でなければ、好きにさせてストレスを感じさせないように配慮してあげましょう。

ただ、この個性に水を上手に飲ませるための秘密が隠れていることも。特に蛇口から出る水に興味を持つ猫は多いですね。流れる水が猫の興味をグッとそそっているのです。

こういった性格の猫は、自動給水機のように常に新鮮な水が循環するタイプと相性が良いので、興味を持って自然に水を飲むようになることがあります。

これであれば、いつでも新鮮な状態の水が準備できているので、飼い主さんが食事の時間に用意する手間も省けるのです。もちろん、ろ過された水なので嫌な臭いもしません。

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猫へのミネラルウォーターは注意

ミネラルウォーター

私たちが好んで飲むミネラルウォーターは、カルシウムやマグネシウムが豊富に含まれているので、女性を中心に大人気を集めています。ただ、ミネラルウォーターは猫には適していないのです。

なぜなら、猫はもともと尿路結石ができやすく、過剰に摂取すると病気のリスクを高めるため。私たちには健康的で、身体に良いイメージがあっても、人に対してだけなのです。

猫には蛇口から流れ出る水道水を飲ませる方がおすすめ。その方が身体のためにもなるのです。もちろんペット用に作られたミネラルウォーターは飲ませても大丈夫。愛猫の身体に気遣うのであれば検討しても良いですね。

<猫に与えてはいけない飲み物一覧>

  1. 人用のミネラルウォーター
  2. 牛乳(ペット用のミルクを除く)
  3. ビールなどのアルコール飲料
  4. ジュース
  5. 花瓶に入った水(特にユリ科のもの)
  6. 塩分が強いだし汁

※基本的に、私たちが飲むようなものは与えずに、必ず普通のお水を飲ませることが大切です。猫がお腹を壊したり、身体を弱らせる原因になります。

猫がどうしても水を飲まない!直接飲ませる方法

初めに紹介した適正な水分摂取量よりも、多少飲む量が少なくてもあくまで目安なので大丈夫です。ただ、明らかに飲んでいないときは問題です。

他にも獣医さんから飲ませるように指示があるのなら、飼い主さんが直接飲ませてあげましょう。ここでは、猫に直接水を飲ませる方法について紹介します。

猫の顔付近に容器を置く

水を入れた器を猫の顔の近くに置きます。猫は目の前に差し出されたものに興味を持つので、グッと顔を突き出してのぞき込んでくるのです。

これで猫が水を飲めば大丈夫。もし飲まなければ、飼い主さんの手のひらで直接水をすくって、猫の顔の前に差し出すといいです。

大好きな飼い主さんの手であれば、喜んで舐めることがあるので、自然と水分を摂取することができます。ただ面倒がって水を飲まない猫であれば、この方法で解決できるのです。

スポイトを使う

少しコツが必要ですが、愛猫がリラックスしているときに飼い主さんの膝の上に乗せてあげましょう。うまく仰向けにくつろいでくれると、とてもやりやすいです。

膝の上に乗せたら顔を少し上向きにさせて、ほんの少し口を開かせます。そして、できるだけスポイトが猫の視界に入らないように横からスポイトを口元に持っていき、水を垂らしましょう。あまり気張らずに、じゃれる感じでやると猫の警戒心も薄れますよ。

スポイトが用意できないときは、ストローの片側を指で塞いで水を溜め、口の中にポタポタ落としてあげれば大丈夫です。

<注意点>

  • スポイトはできるだけ先が丸いものを使う
  • 猫の歯茎や口周りに傷を付けないように配慮する

針無しの注射器を使う

水を飲ませる針無しの注射器

動物病院で手に入れることができます。飲ませ方はスポイトの場合と同じで、なるべく猫の視界に入らないように気をつけます。注射器にはメモリが付いているので、どれくらいの量を飲ませたのかも把握できます。

哺乳瓶を使って飲ませる

子猫時代に哺乳瓶でミルクを飲む習慣があったのなら受け入れてもらいやすい方法です。飼い主さんの膝の上で十分にリラックスさせて、子供をあやす感じで口の横側から哺乳瓶を咥えさせて飲ませます。

注意点として、十分にリラックスさせてあげないと、哺乳瓶の先っぽを噛んで破くことがあります。

最後に

猫は本来少ない水分量でも十分に暮らして行ける動物。でもあまりに水を飲まないのであれば、脱水症状をはじめ病気のリスクも高まります。毎日必要な量を飲んでいるかどうかを確認してあげましょう。

猫に水を飲ませる方法はたくさんあるので、「あまり水を飲んでいないな…」と感じたら対策をしてくださいね。特に流れる水に興味を持ちやすいです。どうしても水を飲まないときは、飼い主さんが直接水分を摂取させてあげましょう。

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