猫との生活で、どうすればいいのか実際によくわからないのがシャンプーのやり方。人間と同じようにしていいのか、何か注意点はあるのか、などいろいろと分からないことが多いですよね。
シャワーの温度
シャワーの温度は、猫の体温よりも少し低めの36~38℃に設定します。だいたい猫の体温より1~2℃低いくらいがベストです。
熱すぎず、冷たすぎずが基本です。熱すぎると、人間と同じでやけどしてしまい、シャンプーが大嫌いになってしまうことがあります。冷たくても同じです。猫はシャンプーをするという行為自体が好きではないので、ストレスにならないよう、適温ですることが大切です。
猫によって好む温度も異なります。少しずつ温度を調整して、一番心地よい温度を探るようにしましょう。
シャンプーの頻度
どんなに多くても1カ月に1回程度におさえましょう。シャンプーのやりすぎは、毛が傷んでしまったり、皮膚が傷ついてしまうことがあるんです。
そんなことになったらかわいそうですよね。飼い主からして、ニオイも気にならないようであれば、まったくしないでも問題はないんです。
人間は毎日シャンプーをすると思いますが、猫の場合は自分で毛づくろいをするときに身体をきれいにしているので、基本的には清潔なんです。
シャンプーをした方がいい時
基本的には多くても1カ月に1回で十分なんですけど、シャンプーをしてあげたほうがいい時もあります。
繁殖期
おしっこを激しくまき散らすことがあって、自分の身体にもついてしまい、飼い主からしてもきついニオイの時があります。
汚れが目立つとき
毛に汚れが目立つときもしてあげたほうがいいです。基本はきれい好きで有名ですからね。白い猫であれば汚れも目立ちやすくて、なでなでしたりブラッシングするときに少し気になりますよね。そういうときはキレイにシャンプーをしてあげて、思いっきり可愛がってあげましょう。
長毛の猫の場合
毛が長いとやっぱり汚れやすいし、抜けやすかったりするので2週間に1回のシャンプーを目安にしても大丈夫です。
短毛猫のシャンプーのやり方
毛が長い猫の場合と短い場合とではシャンプーのやり方も少し変わってきます。まずは毛が短い短毛種の場合の手順からいきますね。
1、お湯を身体になじませる
まずは毛の根元までしっかりと身体を濡らします。お湯の温度はさっきの通り36~38℃にします。直接シャワーを猫に強く当てたりすることはやめましょう。
2、背中から全身にかけてシャンプーを付ける
シャンプーを付けるときに薄めておくと、伸びが良くて手早く洗えます。時間短縮にもなるし、すすぎも楽になります。
3、指の腹を使って洗う
猫をやさしく抑えて、洗いやすくします。指の腹を使ってマッサージをしてあげるようにして洗います。爪を立てたりすると痛がったり、ケガをすることもあるので注意しましょう。背中、首筋、お腹を丁寧に、やさしくを心がけて洗います。
4、お尻やしっぽの付け根を洗う
汚れやすいのはお尻やしっぽの付け根の部分。排泄物が付きやすかったり、脂っぽいところなのでしっかりと洗いましょう。ただ強い力ではなく、やさしく洗ってあげましょう。
5、手足を洗う
手足は手で包み込んで、揉みこむようにして洗います。指の間も忘れずにちゃんと洗ってあげましょう。
6、顔を洗う
顔はシャンプーで洗うのではなくて、ぬるま湯で濡らしたガーゼなどで丁寧に汚れをふき取ってあげます。特に目を傷つけないように慎重にやりましょうね。
7、首と背中をすすぐ
すすぐときはまず、首と背中から流してあげます。猫が嫌がらなければ、お湯を少しためてその中で流してあげると早く済ませることができます。
8、しっぽ、おしり、手足を流す
しっぽやおしり、手足、そしてお腹もすすぎ残しがないように順々に洗い流してあげましょう。すすぎ残しは猫の皮膚にとっても良くないので、ちゃんと流してあげることが大切。
9、リンスをたっぷりとつけてあげる
薄めたリンスをたっぷり身体につけてあげます。お湯をためながらリンスを身体になじませて、そのあとはシャンプーと同じようにすすぎ残しがないようにしっかりと洗い流してあげます。
10、タオルで身体を拭く
リンスまで終わったら、濡れた身体をしっかりとバスタオルなどで拭いてあげます。猫をくるむようにして、全身の水分を吸い取りましょう。濡れたままの状態が嫌いなので、手早く行うことが大切です。
11、細かい部分を入念に拭き取る
顔や首筋、手足の先、付け根の部分など、ふき取りにくいところに水分がたまりやすいので、丁寧に拭いてあげます。水気を猫の身体に残さないことがポイントですね。
12、耳の中の水分を取る
シャンプーをするときに、耳の中にも必ず水が入ってしまいます。タオルで猫の身体を固定して、綿棒を使ってやさしく耳の中の水気を取っていきます。猫が暴れ出すと危ないので、身体をしっかり固定させるのが大切です。
13、ドライヤーで乾かす
ドライヤーで毛を乾かしてあげます。注意するのはドライヤーを猫の身体に近づけすぎないようにすること。30~50センチくらいは離してドライヤーをかけます。
この時にブラッシングも一緒にしてあげると、乾きも早くなり人間と同じでツヤが出るようになります。
14、乾きを確認する
ドライヤーで乾かした後には、ちゃんと乾ききったか触って確認します。一緒にぼさぼさになった毛並みも整えてあげれば、キレイすっきりとした状態の出来上がりです。
長毛猫のシャンプーのやり方
毛が短い猫とはほんの少しやり方を変えてあげる必要があります。
1、シャワーで毛を湿らせる
まずはシャワーを使って、後頭部から下の方の毛を濡らしていきます。顔は後回しにしても大丈夫です。これもシャワーを強く押し当てるようなことはやめましょう。やさしくしてあげてくださいね。
2、シャンプーをたっぷりつける
毛が短い猫と違う点です。たっぷりと使ってあげることがポイント。シャンプーを薄めておくと猫の皮膚にもやさしく、伸ばしやすいし泡もたちやすいですよ。
3、全身を泡で洗う
シャンプーを泡立てながら、全身を洗ってあげます。首筋やお腹、背中といった部分を手早く洗ってあげましょう。毛が長いとやりにくいかもしれないですけど、「地肌」を洗うことを意識するのが大切です。
4、顔の汚れをふき取る
身体を抑えて固定させ、濡れたガーゼやティッシュを使って汚れをふき取ってあげます。泡は付けたまま洗い、目に入らないように注意して洗いましょう。
5、おしりやしっぽの付け根を入念に
毛が長い猫は特に汚れやすい部分です。ちゃんと泡立てて、入念に洗うことが大切。衛生面でも大事なポイントですので忘れずに。
6、シャンプーを丁寧に洗い流す
身体全体を洗い終わったら、シャンプーで洗い流してあげましょう。これもシャワーを強く当てずにやさしく流してあげます。
流した後に、汚れがまだ気になるところがあったら、もう一度2~6の手順を繰り返してあげましょう。
7、軽く水を切ってリンスをたっぷりつける
長毛種の場合は、6まで終わったら軽く水を切ってあげます。女性なら分かると思いますが、リンスを付ける前に軽く水切りをしますよね。
そのあとにリンスを付けてあげて、短毛種と同じようにして、全身をしっかりと洗い流しましょう。
8、タオルで身体を拭く
全身をタオルでくるむようにして、水気をふき取ってあげましょう。ラバータオルを使うと水の吸収がいいのでおすすめです。
9、細かい部分を拭いてあげる
顔や首筋、手足の先、付け根の部分など、ふき取りにくいところは水分がたまりやすい。短毛種同じ要領で、水気を残さないことが大切です。
10、ドライヤーで乾かす
猫の身体にドライヤーを近づけすぎないように注意して、まずはざっと乾かしてあげましょう。特に指の間にも毛が多くて渇きにくい部分なので、そこはしっかりと。
11、目の汚れをやさしく拭く
目やにもやさしく拭き取ってあげます。ベビーパウダーを付けた綿棒でこすると取りやすいですよ。
目やにが頻繁に出ていると感じるときはもしかすると猫に異常がある可能性もあります。こちらの記事も参考にして見て下さい。
12、ブラッシングをしながら乾かす
お腹や手足、背中など、全身をしっかりブラッシングしながら乾かしてあげましょう。スタンドが付いているドライヤーがあると便利ですよ。
13、クシで全身を梳かす
毛流れに沿って、身だしなみを整えてあげましょう。しっぽや手足の先も入念にクシで整えよう。フワフワした感じは長毛の猫ならではの魅力でもあるので、キレイな毛並みにしてあげましょうね。
シャンプーをしてあげる前の準備
もともと猫はシャンプーをすること自体がそんなに好きではありません。人間の場合はシャンプーをするとすっきりして気持ちいんですけどね。嫌がることも多いので、前もって準備しておくと便利なこともあります。
爪切りをしておく
慣れないシャンプーに暴れ出してしまうことがあるので、爪切りをしておきましょう。引っかかれたりしてケガをすることがあります。
ブラッシングをしておく
前もってブラッシングをして、毛の絡まりもほどいておくと楽です。特に長毛の猫は絡みやすいですからね。下毛をとったりノミを取ることも兼ねて、あらかじめブラッシングをしておきましょう。
シャンプーはよく泡立てる
直接シャンプーを付けるのではなく、手のひらでよく泡立てます。人間用の泡立てネットでも大丈夫なので、それを使えばモコモコの泡になります。
直接だと猫の皮膚にも刺激が強いので、注意してあげましょうね。
まとめ
猫のシャンプーのやり方で大切なのはシャンプーの温度です。びっくりさせないように適温をキープしてあげましょうね。
短毛と長毛でも少しやり方が変わってくるので、自分が飼っている猫に合わせたシャンプーで、キレイな身体を保ってあげましょうね。
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