こんにちは、にゃんコロネです。
猫と一緒に暮らしていると、「ペロペロ」と顔や手を舐められることがあるよね。舌がざらざらしているから、その時に「ちょっと痛い…」と思ってしまう飼い主さんも多いと思います。
こんなにかわいいのに、「何でこんなに剣山みたいになっているのかな？」って少し疑問に思いますよね。そこで、猫の舌がざらざらしている理由と飼い主さんをペロペロと舐める意味を紹介します。
猫の舌で舐められると痛い理由
猫のかわいい姿、風貌からは想像することもできないくらい全く正反対の感触。その意外さにびっくりした飼い主さんも多いと思います。実は初めて猫を飼ったとき、私もびっくりして「えっ、うそでしょ？」と思いました。
猫の舌のざらざらは、実は野生時代からの名残でもあります。表面には細かな突起物がたくさん付いていて、これを乳頭(にゅうとう)と言います。もともと肉食動物だった猫は、捕らえた獲物の肉を骨から剥がす必要がありました。
そのために必要なのが、この舌の構造であり、ざらざらなんです。びっしりと骨にくっついた肉を剥がすために、突起物も相当な威力があります。だから愛猫に舐められた時に痛みを感じてしまうんですね。
ペットとして大人気になった今でも、野生の名残がしっかりと残っている場所です。ペロペロと舐められることも多いと思いますが、決して飼い主さんを痛がらせようとやっているわけではないので、穏便に多めに見てあげてくださいね。
猫の舌が今でもざらざらの理由とは
もうペットとして生きているから、「このざらざらはいらないんじゃない？」と思われる方もいるかもしれません。だけど、今でも立派に役に立っているんです。何に使われているのかを紹介します。
栄養分を残さず摂取するため
愛猫がキャットフードを食べた後に、食器をキレイに舐めまわす姿を見たことがありますか？私が猫を飼い始めたときは、「そんなにおいしかったんだなぁ」と思ってニコニコして見ていました。
実はこの行動は、舌がざらついているからこそできることで、残さず餌を平らげるためです。猫は本能的に、「明日は餌にありつけないかもしれない」と、野生の本能を持ち合わせながら生きています。
なので、貴重な栄養源を残さず取り入れるために、ザラザラの部分に引っ掛けるようにしてご飯を食べています。
上手に水を飲むため
猫が水を飲むとき、ただペロペロと舐めているだけに見えますが、突起状の乳頭に水をためてから飲み込んでいます。ドジっ子な一面も見せてくれる動物ですが、猫の舌は意外と器用にできているんです。
ブラシの役割を果たす
猫は日常的に毛づくろいをしていますよね？だけど毛並みをキレイに整えたり、痒い所を掻いたり、不要な体毛を取り除くためには、舌の表面がツルツルしていたら上手にできないんです。
しっかりとブラシの役割を果たして、自分の身だしなみを整えるために、このざらざらは必要不可欠。毛づくろいの時にムダ毛や汚れをきれいに落としきる力はとても強力です。
猫が飼い主さんを舐める理由
表面がざらついているから舐められるとやっぱり痛いですよね。だけどお伝えした通り、飼い主さんを嫌がらせようとしてやっているわけではありません。どんな意味があるのかを紹介します。
飼い主さんとの友好の証
猫に舐められるのは、顔や手が多いですよね。お肌が敏感な方には少しつらいときがあるかもしれませんが、猫のペロペロは大好きな飼い主さんへの友好の証です。決して嫌いな人にはやらない行為なんです。
なので、多少痛くてもなるべく我慢してあげてくださいね。気分屋で自由気ままな動物なので、舐めてくれるという行為自体が猫好きにはとても嬉しいことなんです。
もしも愛猫に嫌われてしまったら、痛みを感じることもできなくなります。私たちよりもずっと寿命が短い動物なので、愛猫の「精一杯の大好き」を全力で受け止めてあげましょうね。
飼い主さんを起こしにやってきている
飼い主さんがまだベッドの中で寝ているときに舐めてくるのであれば、飼い主さんを起こしにやってきています。お腹が空いた、トイレが汚れていて使えない、遊んで欲しいなど理由はいろいろあります。
猫の欲求を満たすために、舐めるという行為で飼い主さんの目を覚まさせて、自分に気をひこうとしているんです。朝早くに起こされるのはしんどい部分がありますが、よかったらこちらの記事も参考にしてみてください。
おいしそうな匂いがしている
愛猫に指を近づけたらペロッとされた経験はありませんか？指から食べ物の香りがしていると、嗅覚が優れた猫はついつい反射的に舐めてしまうんです。また、ハンドクリームを塗っている場合も、ほのかに香るいい匂いに反応してペロリとすることがあります。
飼い主さんに甘えている
子猫時代は母猫からたっぷりと身体を舐められて愛情を受けて育つ動物です。その時のとっても満たされた記憶を思い出して、飼い主さんを舐めることで子猫返りしている状態です。
一緒にゴロゴロと喉を鳴らしたり、顔をスリスリと押し付けてきたり、ガブっと甘噛みをすることも多いです。とってもかわいい姿ですよね。
甘えモード全開のときで、たくさん撫でてスキンシップをとってもっと愛猫との仲を深めていきましょうね。猫の甘える仕草については、こちらにも紹介しているので、よかったら読んでみてください。
塩分や油分を補給している
脂性などの言葉があるように、人間の皮膚には油分が含まれています。また、汗も出るので塩分もわずかながら出ています。猫の嗜好性によるところが大きいですが、しょっぱいものが大好きな困った子もいます。
何分にもわたって飼い主さんを舐め続けているという場合は、人間から出る塩分や油分を目的にペロペロしている可能性が高いです。
涙を舐めるときは水分に反応している
私たちが悲しいときは、涙を流すことがありますよね。落ち込んだときにペロリと涙をぬぐうように舐めてくれるのは、もちろん飼い主さんを慰めてくれているというのもありますが、キラキラと流れ出す涙に反応しています。
ブラッシング中に舐めるのは、猫からのお返し
愛猫を膝の上に乗せて、ブラッシングをしているときに舐めてきたら、これは愛猫からのお返しの合図です。猫はお互いに身体を舐め合ったりしますよね？これはお互いに深い信頼関係があるからです。
毛づくろいのお礼に、毛づくろいでお返ししようとしてくれています。飼い主さんは猫ではありませんが、猫流のコミュニケーションなのでありがたく気持ちを貰っておきましょうね。
自分の匂いを付けようとしている
猫は知らない匂いがすると、不安な気持ちに包まれてしまいます。なので飼い主さんからいつもと違う感じを受けたら、舐めることで自分の匂いを付けて安心しようとするんです。
香水をつけている、シャンプーやボディーソープを変えた、新品の洋服を着ているなど、いつもと違う香りで飼い主さんが包まれていたら、自分の匂いに変えるためにペロペロと飼い主さんを舐めまわすことがあります。
「いつもの匂いの方がいいよ？」という愛猫からのメッセージですね。しばらくすれば愛猫もいつもと違う香りに慣れてくれます。
最後に
猫の舌が痛いのはざらざらとした突起物が付いているから。野生のころの名残が今でも残っていて、とても便利な役割を持っているんです。
舐められ続けたら痛いけど、猫が飼い主さんをペロッとするのには「友好の証」だという理由があります。猫と一緒にいる時間はとても大切で貴重なモノ。
だから飼い主さんも愛猫の「舐める」という行為に精一杯応えてあげられるようにしようね。少しつらいところもあるかもしれないけど、絶対に素敵な想い出になってくれます。
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